アポロニア21
編集長コラム2020

1月号

 あけましておめでとうございます。このところ、さまざまな「都市伝説」が科学的に再検討される流れがあり、オリンピックイヤーとなる今年も、検証が進みそうです。  身近なものでは、「床に落ちた食べ物は3秒以内に食べれば大丈夫」「グラスの形で飲酒のペースが変わる」「ネクタイは身体に良くない」といった噂がありますが、これらを検証した研究も存在します。
 内科医の倉原優氏の『本当にあった医学論文』(2014年、中外医学社)に収載された海外の論文で、次のようなことが実証されています。

  • •床に落下した直後は、雑菌が最も食べ物の方に移動している
  • •飲み口が大きく底が小さいグラスの方が、飲酒のペースが落ちる
  • •ネクタイをきつく締めると血管反応性が低下する

中には、国際的に権威が認められている雑誌に掲載された研究もあり、世界中で「都市伝説」の実証的な批判に取り組んできたことがうかがえます。

 さて、この度、歯科界の諸問題に長年切り込んできた「安田登編集室」、久保寺司先生によるデンタルショーレポート、私の大阪歯科大学での講義内容をまとめた書籍『歯科医療のシステムと経済』を上梓しました。  
 第1章では、「医療は18世紀にお金で買える商品になったことで発展した」というところから説き起こし、「歯科は医科から排除されている」「保険診療では十分な治療ができない」「高齢化で社会保障が立ち行かない」などの「都市伝説」を再検討しています。検証の時代にマッチした内容になったと自負しています。ご一読いただければ幸いです。
 本誌も、「定説といわれていることは本当なのか?」という検証の気持ちを大切にしながら、誌面作りをしていこうと思っております。  
 今回の特集では、歯科技工所、電子カルテメーカーなど、医院の外部のノウハウを生かす取り組みを紹介しました。多数の取引先を見ているラボやディーラー、メーカーには「繁盛医院」になるためのコツが蓄積されているので、ぜひその知識をご活用いただければ幸いです。

(水谷)